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2023年8月24日地蔵盆の縁日8月も半ばを過ぎた頃、久安寺・参道には真っ白な鉄砲百合がきれいに咲いてくれていました。桃色の蓮も美しかったですが、この白さにも目を奪われてしまいます。花言葉は「純潔」としても知られていますが、ほかに「威厳」というものもあります。私は、後者のほうがお盆の月ということもあってしっくりくるというのか、その百合の姿から威光や厳かさが放たれている気がして、ご先祖さまを迎える神聖な花のように見えてしまうのです。 |
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2023年8月19日
施餓鬼会
8月半ば17日の日、2週間に亘る檀家様のお家・お仏壇のお盆のおまいり、今夏の棚経を無事に終了いたしました。また、その翌日は久安寺にて施餓鬼会があり、14時より薬師堂にて厳修を。皆さまと一緒に修められましたことに感謝、感謝です。
最近は、毎年何年ぶりの猛暑、何十年ぶりの酷暑なんて言われ方を夏になると耳にしてばかりですが、確か世界のニュースだったか何かによると「今年は地球上で12万年ぶりの暑さ」だとも言われていました。今夏はラニーニャ現象の影響で猛暑になっているらしく、帰ってこられたご先祖さまも、夏の暑さ「熱射病、熱中症、日射病」などと言い方は様々ですが、皆さまの体を心配されているのではないかと思います。
また、「熱中症対策には水分を」とよく言いますが、水だけでなく適度な塩分も必要なのだと。なかなか暑くて食欲が出ないかもしれませんが、朝ごはんにお味噌汁を食べるのもその対策の一つだと聞きます。8月を過ぎても「秋らしさ」を感じるのはまだまだ先の気がしますので、どうか皆さま、ご自分の健康を第一に考えお過ごしください。そして、もし余裕があるときには、少しだけでも周りの人も気にかけてあげられたらと。そんな優しい世界があちらこちらに広がったらよいなと、常々思っております。
暑い中にもかかわらず、皆さま、夏の久安寺に足を運んでいただき本当にありがとうございました。2023年8月14日
盂蘭盆会
8月はお盆の時期であり、真言禅の会をはじめとした定例体験はお休みでしたが、初旬、蓮の花が大きく開き、中の蓮華座がしっかり見える中、久安寺・仏塔にてお盆の法要「盂蘭盆会」がございました。蓮華座と言えば、お釈迦様が腰をおろしている台座であり、よくお釈迦様のそばには蓮の葉っぱが一緒に描かれることも多い。そして、極楽浄土には蓮が咲き広がっているのだと。昔から蓮は「おしゃかさまの花」と言われますから、その蓮こそがお釈迦さまのようであり、お盆を一緒に迎え過ごしてくれると思うと、ありがたや、ありがたやと感じるばかり。
さて、お盆と言えば、皆さまのご先祖さまが天上より戻ってこられるときで、盆の入りから盆の明けまでをこちらで過ごされます。また、この期間に合わせて、胡瓜、茄子と割り箸を使ってお馬やお牛を作り、盆の入りには胡瓜の精霊馬を使ってもらい、盆の明けには茄子の精霊牛を使ってもらうためにとご先祖様に用意をされるでしょうか。何でも、胡瓜のほうがスピーディーで茄子のほうがスローリーだと。それで行きには胡瓜を、帰りには茄子を使ってもらうのだとか。最近では、バイクや車などの形にアレンジをして作られる方もいるようで、「精霊バイク」、「精霊カー」といった現代風な行き来をされるご先祖様も?
そう考えると、空飛ぶバイク、空飛ぶクルマ、何だか私たちよりもご先祖さま方のほうが近未来を過ごされているのかもしれませんね。2023年8月 7日
久安寺の夏の花
久安寺の夏の花と言えば、蓮がその代表的な一つ。前にも少し触れたように、例年なら1番良い時期に当たるときに今年はそうではなく、「いつもよりも蓮の開花、蕾の数が少ないな」と思っていたわけです。しかし、その後8月に入るにつれ、すっかり「いつもらしさ」が戻って来た久安寺でありました。毎年、この時期になると蓮の話をしたくなるので、その数が少なければやっぱり寂しいものです。
蓮は朝に咲いてお昼前には閉じる。初割蓮華(しょかつれんげ)は、綻び始めた蓮の花のこと。開敷蓮華(かいふれんげ)は、満開の蓮の花のこと。未敷蓮華(みぶれんげ)は、蓮の蕾のことをいう。そして、開花してから3回開閉し、4回目に開いた後は閉じることなく、そのまま散りゆく。3回目の閉じも、かすかで弱い。そんな蓮を見に、少し前にはカエルさんも来られていましたが、後に塩辛蜻蛉さんも参られていたんですよ。
インド、マカオ、ベトナムの国花である蓮。泥水が濃ければ濃いほど蓮の花は大輪の花を咲かせて、真水のような綺麗な水では小さな花しか咲かないという。何だか苦労をしたほうが後に輝くのだと、その身をもって私たちに伝えてくれているような気が。
久安寺に咲く蓮が、これからもずっと皆さまに寄り添い、「一緒に歩みましょう」とそっと背中を押してくれる存在でありますことを。