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久安寺ブログ

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2022年9月26日

ヒガンバナ



9月の下旬、20日から26日には秋彼岸がございました。春の7日間と秋の7日間とを合わせて、お彼岸は年に2回やってきます。そんな秋彼岸の頃、久安寺には白と赤の曼珠沙華が咲き、美しくも神秘的でありました。どちらも別名はヒガンバナ。曼珠沙華は、仏さまがおられる天上界に咲き広がっているとか。その天上の花々を私たちのもとに舞い降らせてくれる。それは「めでたい兆し」なのだと。
また、お彼岸と言えば、ご先祖さまが住む彼岸と私たちの住む此岸が近づくときであり、六波羅蜜(布施、持戒、 忍辱、 精進、禅定、智慧)を励むときとなります。御影供、彼岸会、大師報恩日、また愛犬納骨塔等々がございました。当山では、納骨された愛犬の回向をお彼岸とお盆におこなっています。「家族の一員だったね ありがとう」と皆で。
そして、このたび久安寺仏塔前に秋の七草のひとつ藤袴を奉納いただきました。藤袴は旅する蝶であるアサギマダラに好まれているそうな。アサギマダラは、なんと台湾や東南アジアから日本までフワリフワリと飛来してこられるそうで。お釈迦さまのそばをアサギマダラが舞っていたら、とても素敵でしょうね。
皆さま、9月も久安寺にお越しいただき誠にありがとうございました。



2022年9月12日

幸せの再来"酔芙蓉"



9月中旬、久安寺参道、お地蔵さまの近くに生える豊臣秀吉公お手植えの榧の木のそばに、アオミドリ色の実がぽとりぽとりと落ちていました。少し遠くからそれが見えたとき、ちょっとだけ榧の実を「ん?カエルかな」と思ってしまったり。久安寺には時々、様々な生き物たちがお越しになられますので(笑い)。また、榧の木から落下した実は、ヤマガラが降りてきて、むしゃむしゃパクリとお食べになられます。ヤマガラって人懐っこいらしいのですが、なかなか食事中のお姿を見かけることはなく、いつも抜け殻を見つけるばかり。
さて、その頃に見頃だった花の一つが酔芙蓉。花言葉は幸せの再来。再来ですよ?幸せを既に感じているところに再びなんて、何と幸せなことか。酔芙蓉は、例えば朝顔のように、朝に咲いたら、その日の夕刻にはしぼむ一日花です。とても不思議であり魅力的なのが、一日の中で白色から桃色に変化するところ。その姿が、まるで私たちがお酒によって顔が赤らむことと似ていることから「酔」とつけられたとか。
ちょうど半ばの月例行事、文化財公開の頃でしたが、皆さま酔芙蓉にお会いになられたでしょうか?今後とも、行事とともに花の寺を楽しんでいただけたら幸いです。



2022年9月 8日

八葉蓮華



ある9月のこと、久安寺仏塔内の八葉蓮華(はちよう れんげ)を見ながら、つい少し前まで咲いていた夏のハスの姿を思い出していました。朱雀池に凛と咲いていたハスの花。その花びらが広がると、真ん中には仏さまが腰かける蓮華座がある。前に、きのことお釈迦さまの話をしましたが、夏にはハスの咲くところ、そして木の上に咲く蓮と言われるモクレンが咲く頃は、そこにて仏さまが私たちを見守ってくれているような気がいたします。
それら以外の季節は、八葉蓮華に腰をおろしていたり、あじさいうかべの時には具足池まで足を運ばれて、それを眺めながら「おや。紫陽花も、どことなく螺髪に見えません?」なんて(笑い)、少しユーモアを織り交ぜて微笑まれながら、皆さまの心を楽しく軽やかにしてくれているかもしれません。そんなふうに、心の中にはいつでも…。
さて、9月も月例行事として、まず前半には真言禅の会、写経、写仏の会を無事に行いました。ご参加いただき感謝です。真言禅の会は毎月第一日曜日の朝8時から始まり、食事(ご飯とお味噌汁)とセットで行われます。初めての方も、何度目の方も大歓迎です。また、久安寺オリジナルのなぞり写仏用紙として、本尊 千手観音、国重文 阿弥陀如来、市重文 薬師如来、仏塔 涅槃仏の4種類がございます。お持ち帰り用に受付でお求めできますので、ぜひ。



2022年9月 2日

秋きのこたち



9月初旬、少し前まではジリジリとした夏の暑さを感じていたはずが、8月も僅かになった頃から、だんだんと夏の終わりとともに秋めいた空気を感じ始めました。久安寺の参道にも、秋きのこたちが可愛くひょこひょこと顔を見せ始めていたり。きのこと言っても、あの大きなオニフスベではありませんよ(笑い)?
さて、そんなきのこに絡みまして、こんな小話を一つ。仏の道を修行する際に僧が口にする肉や魚を使わない精進料理、その一つにきのこがありますが、皆さま「しゃかしめじ」という名前のものがあるのは知っているでしょうか。「しゃか」と聞くと、おや?もしかしてと思った方もいるかもしれませんが、そのとおり、お釈迦さまから連想され、つけられた呼び名です。その姿が、お釈迦様の螺髪(らはつ)を思い浮かべさせることから由来になったとか。久安寺のお堂の中にも、涅槃像がありますが、きっと人々の心の中にいつも自然といてくれるからこそ、そういった連想につながるのかなと…。
また、きのこの中には、なんと花言葉を持つものがあるんですって。エリンギは、宇宙だとか。しゃかしめじには、まだつけられていないようなので、しばしお釈迦さまを思い浮かべ、「寄り添い」や「救い」なんてのはどうだろうかと考えてみたり。
皆さまなら、どのような花言葉をつけられるでしょうか?