「榧(かや)の木」の下にたくさんの実
7月の半ばのこと、久安寺に生える老木の「榧(かや)の木」の下には、たくさんの実が落下していました。カヤの木は、将棋盤を作るのに使われたりもするそうですね。カヤの実はオリーブ色をしていて、形はどんぐりと似ているでしょうか。
また当山のカヤの木というのは、豊臣秀吉公と縁があったりもするのです。
かつての安土桃山時代、とある秋の日に秀吉公が久安寺を参拝されました。三光神を祀り、月見の茶会を催し、秀吉公はそこから東に見える山並の景色を「なんと美しいことか」と讃えられて、その記念にカヤを手植えされたのだと伝わっています。
樹齢400歳にもなりますが、毎年きれいに実を生らしてくれるカヤです。
いつの時代も、想像を遥かに超えるような災害だったり、病だったりというものがあったものと思います。そんな時を経ながらも、枯れることのないカヤの木からは、逞しさを思い知らされますね。
7月後半の行事は、国重文・市重文をお披露目する文化財公開日、尼僧との時間、不動護摩祈祷などがありました。その中で皆さんと色々なお話しができ、楽しい時間を一緒に過ごせたことに感謝です。