2020年12月31日大晦日令和3年の足音がそこまで聞こえてきた大晦日、久安寺からの景色が見渡す限り、一面が雪でうっすら覆われていました。 |
久安寺ブログ
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2020年12月29日
福矢。丑年絵馬。合格絵馬。
12月31日23時45分 除夜の鐘〜
0時 修正会(本堂)
1時 新年初護摩(本堂)
1日2日3日 いずれも13時 護摩祈祷
御朱印4種、福矢御守絵馬等授与2020年12月26日
年末年始
鰐口の打木を調節、新調いたしました。
寒い境内です。年末の気分。
12月28日14時〜15時 不動護摩祈祷
12月31日大晦日23時45分〜 除夜の鐘
1月1日0時〜修正会
1月1日1時〜新年初護摩祈祷2020年12月17日
本尊千手観世音菩薩の縁日
12月も半ばになると、久安寺の景色もうっすらと雪化粧をまといました。大師さまの傘や、仏塔がうっすら白く施されたのは、確か17日頃だったでしょうか?翌日が本尊千手観世音菩薩の縁日だったと記憶しています。
千手観音菩薩は1,000の手と、その手のひらには眼を持っていて、現世で生きている私たちが苦しみや過ちといった難儀の道へ行ってしまいそうになったときに、手を差し伸べ、眼では圧して、救い出してくれるといいます。多くの人々に情けをかけてくれる、広い心を持っている菩薩さまです。縁日では、しっかりと千手法を修しましたよ。
また、その頃には檀信徒総代の方々にしめ縄を編んで、5ヶ所お飾りしていただきました。毎年、感謝です。
そのほか久安寺の鰐口の打木を調節、新調をして、年の瀬に向けて準備を進めていく中で、「いろいろあったけれども、今年も過ぎていくのだな」と、残り僅かな今年に思いを馳せ、もうすぐやって来る翌年を思い浮かべたり、だんだんと心が年末色に塗り替えられていったものでした。
令和2年の月例行事後半として、文化財公開の日、そして不動護摩祈祷に参加いただいた皆様、どうもありがとうございました。2020年12月11日
自然から癒しと元気を
令和2年ラストの月例行事として、まずは前半、写経の会、写仏の会、そして冬寒な早朝に真言禅の会にご参加いただきありがとうございました。バン字池では冬に咲く花、ピンク色の山茶花が大きく咲いてくれていたのですが、ご覧になっていただけましたか?
二十四節気では大雪ともいい、雪が降らなくても空気はやっぱり冷たくて、ほかの季節と比べるとめっきり花の姿が減ってしまう中で、あれだけ元気に「ここにいますよー」と、ばーんと咲いてくれる山茶花からは英気を養わせてもらいました。
寒い季節は、心が元気をなくしてしまいがちなので、そんなときには自然から癒しと元気を分けてもらうのがおすすめですよ。
とはいえ、冬寒の下ではあまり外に出たくはなくなり、自然に触れる機会も減ってしまうでしょうか。
ですが、風のうわさによると「冬は空や自然をいつもより美しく見せる」といったプラス効果を持っているといいます。その理由は...気象学やら専門的な何やらがあるのだそうですが、冬の冷たい空気こそが澄んだ空や景色を見せてくれるんですって。例えば星空、あとは夏の風物詩の花火というのも、実は冬のほうが美しいそうです。
確かに、12月の下を弥勒山巡りしたときに見た弘法大師像は、何だか冬の陽に照らされて神々しさが増していたような...なんて(笑)。2020年12月 4日
橘始黄
季節を表す「七十二候」。その中で12月は、みかんにそっくりな橘の実がちょうど黄色くなりだす頃なので「橘始黄:たちばな、初めて黄ばむ」といわれています。
そんな12月初旬ですが、久安寺ではまだモミジが完全には散り切らず、生りモミジ(なりもみじ)が残っていました。目線を前に、修行大師、愛宕将軍地蔵、モミジというコラボレーションのベストショットを楽しめるときでしたね。冬なので、さすがに寒さはありながらも、いい天気が続いていたので、2020年の終わりモミジという貴重なひとときを、多くの方に楽しんでいただけていたのなら、うれしいです。
さて、最初にちょっと触れた橘ですが、「みかんに似ているね!」なんて、よく言われたりもします。でも実は橘のほうがみかんのご先祖様に当たるのだとか?
橘の花は春から夏にかけて咲き、花言葉は追憶・不老長寿。橘の葉っぱは、ずっと枯れずに青々としていることからは、御神木として捉えられてもいるようですね。
冬の縁起物の植物としてはナンテン・センリョウ・マンリョウの実が人気ですが、やっぱり生きとし生けるものにとっては健康が何よりですから、不老長寿の願かけであり、この時期は1年を振り返りながら思いをはせるのもぴったりなので、次のお正月には縁起物として橘を添えてみるのもすてきではないでしょうか。2020年12月 1日
12月の予定
修行大師と愛宕勝軍地蔵とモミジ。
もう12月ですよ。橘始黄。
12月の月例行事
初めての方、いかがでしょうか。
月例行事
12月6日8時 真言禅の会
12月8日14時 写経の会
12月10日14時 写仏の会
12月15日14時 文化財公開
12月28日14時 不動護摩祈祷2020年11月27日
散りもみじシーズン
11月下旬は、散りもみじシーズンへと進んでいきました。紅葉の見頃もいいですが、散ったもみじが地面に広がったり、水辺に散り広がったりという光景も甲乙つけがたい美しさですね。
この頃は団体さまや、NPO大阪府民カレッジ「池田校」の方々が講座の一環として来られたり、池田市観光課の「いけだ観光回遊ツアー」の一環でご参拝いただいたり、中には遠方から来てくれた人もいて、感謝でした。池田市広報の12月号の表紙にも少し掲載していただきましたよ。
そういえば、もみじが散っていくことを「散りもみじ」と表すのは知っているですが、それに対して見頃のときは何と呼ぶのでしょうか。生っているから「なりもみじ」?それとも、咲くと表して「さきもみじ」でしょうか?ちょっと気になりました。個人的には、咲きもみじのほうが好きかもしれません(笑)。
さて、紅葉の次は「南天(ナンテン)・万両(マンリョウ)」という縁起物が主役を張るシーズンです。
どちらも赤い実をつけてよく似ていますが、小さなサクランボのように見えるのがマンリョウ、小さなブドウのように見えるのがナンテンです。
ナンテンには「苦難や困難を転じさせる」、マンリョウには「昔のお金『両』の中のトップ」として願掛けが込められています。久安寺にも植わってますので、ぜひ、ちょっとした宝さがしのように楽しんでみてくださいね。2020年11月16日
大般若経転読法要、不動護摩供、文化財公開
11月の半ばは、大般若経転読法要、不動護摩供、文化財公開を行いました。いつもであれば「もみじまつり」も開催していたのですが、今年はコロナの影響で断念。好天に恵まれた良い日だったのですが、「来年は、また開催できますように」としっかり祈っておきました。
また、大般若経転読法要をぱらぱらと転読していくことで起こる「般若の風」には、無病息災や祈願成就といった力があると言われていますよ。ですので、浴びてください......と言うのはちょっとおかしいですが(笑)機会があったときには、ぜひ参加してみてくださいね。
そして、ちょっと感動した出来事もありました。
久安寺にお越しいただいた方々の中に、紅葉風景をムービーに収めてくださった方がいまして、何とツイッターに上げてくれていたんですね。もう本当に、とても素敵に作っていただいて、感謝です。
紅葉というのは、昔から愛されていた景色で、晴天の下にあるモミジも、雨に濡れたモミジも風流を感じさせるものです。
久安寺とゆかりのある豊臣秀吉公もこのシーズンを楽しみにしていた一人だと聞きます。
来年は、今年の分も込めて、盛大なもみじまつりを開けたらうれしいですね。2020年11月13日
紅葉見物
「色づきは、まだ50%ぐらいかな」と思っていた久安寺のもみじも、11月半ばに近づいていくにつれて、青もみじから赤もみじまでのグラデーションが、より綺麗になっていきました。秋の彩りは、毎日目で追っていても飽きないものですね。イチョウも黄色というのか、金色というのか、秋の木々には「煌(きら)びやか」という表現が似合っている気がします。凛としていて、本当に美しくて......。
毎年、この景色を楽しみにしてくれている皆さんがカメラを持って紅葉見物に来てくれます。
国指定重要文化財の室町初期建立の楼門そばに立つイチョウや、開運の鐘のある鐘堂から見た景色がおすすめです。開運の鐘は、ご自由にお撞きいただいていいんですよ?鐘をついた自分だけでなく、その音を聞いた人にも幸せが舞い込むものと思って、ぜひ、幸せのおすそ分けを鳴らしてみてくださいね。
このような時世ですが、秋晴れとともに七五三や祝・成人の撮影・祈願を行えたこと、そして皆さんの笑顔を見られたことが何よりの幸せでした。2020年11月 9日
秋にも楽しめる桜
桜が咲く季節と言えば春ですが、秋にも楽しめる桜があることはご存知でしょうか。
久安寺にも11月に会える桜があり、仏塔前にぽわぽわと、あまり花の数は多くないのですが、2本のジュウガツザクラがかわいい花をつけてくれるんです。
月例行事の真言禅の会や文化財の特別公開日辺りは見頃だったかなと思いますが、皆さん、ご覧いただけましたか?
また、この時期は古くからの言葉では七十二候の三茶始開(つばきはなひらく)と表すのですが、その対象に当たる山茶花(さざんか)は、今年は7日頃に咲きました。
「あれ、椿と言っているのに、何で山茶花が?」と思わるかもしれませんが、実は山茶花もツバキ科の花なのですね。見た目もよく似ているのですが、椿は花のまま、ぽとんと落ちるのに対して、山茶花はひらひらと花びらが散っていく違いがありますよ。
花言葉は、色によって赤(謙譲)、白(愛嬌)だったり、久安寺のピンクは永遠の愛だったりと様々あるのですが、共通のものとして「厳しさをともに乗り越える」というような言葉もあります。何だか「これから先は冬が来て寒くなるけれど、私と一緒に耐えましょうね」という励ましにも感じたり?
山茶花は冬の間も咲いているので、ぜひ元気をもらってくださいね。
そして、月初めの真言禅の会をはじめ、初旬の月例行事や毎年恒例の文化財の特別公開にご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。2020年11月 1日
11月の予定
仏塔前にジュウガツザクラが2本、花の数は少なく地味ですが、咲いています。
花が少ないこの時期、嬉しいものです。
ジュウガツザクラ
十月桜
October cherry blossoms
* バラ目バラ科サクラ属
* 開花時期:4月上旬、10月〜2月
* 原産 自然交雑種の園芸品種
* 狂い咲きではない状態で、年に2度開花する。
* 豆桜(マメザクラ)と小彼岸桜(コヒガンザクラ)との交配
* ジュウガツザクラは八重咲き
* 注.シキザクラは一重咲き(豆桜と江戸彼岸との交配)
* 花言葉:神秘的な心2020年10月26日
狸の信楽焼
11月が目の前までくると、もうすっかりと秋ですね。久安寺の参道のセンリョウの実がぼちぼちと色づいてきました。花自体は夏に咲きますが、果実は今から2月辺りまで生りますよ。利益・富・財産・裕福といった花言葉から、縁起物としてお正月に飾られることが多いです。
同じく参道・本坊には、まさに秋の花は私だ!とでも言わんばかりの「シュウメイギク」も咲きました。漢字で書くと「秋、明、菊」。濃い目のピンク色をした花びらなのですが、秋に明るい花を開かせる菊だなんて、日本のようにはっきりと春夏「秋」冬のある国ならではのネーミングだなと感じてしまいますね。
また、久安寺のシュウメイギク付近には狸の信楽焼の姿も。
狸の信楽焼は、可愛いだけでなく、頭に被っている傘には厄・難を寄せつけない、ひょうたん型の徳利には人徳を身につけるなどを合わせて8つの縁起を持っているんです。
つまりは「たぬきがみ様」のような存在とも呼べるのでしょうか?なんて。
ほかにも、「たぬき」の語呂から「他(た)の人を抜いた力を発揮できる」のような願掛けとしても親しまれている存在ですよ。
そして、今月も月例行事の最後として、不動護摩祈祷をさせていただきました。
皆さんの護摩木に記したお願い事がきっと叶いますように。2020年10月20日
ホトトギスの花
たびたび久安寺にふわりと飛んでくるアオサギさん。今月もやって来ていました。毎年、7月にアジサイを浮かべる具足池は皆さんにも人気なスポットですが、アオサギにとっても、具足池はお気に入りなようです。水面の真ん中にある岩の上には小さな太師像がありますが、その傍に1羽のアオサギが凛と立っていましたよ。まるで、弘法太師さまから何かの指令のために呼ばれたかのような・・・。いったい弘法太師さまとどんなお話をされていたのでしょうね。
さて、10月の下旬に差しかかった頃のとある日のことですが、朝日に照らされてるホトトギスの花が美しくて感銘を受けました。
ホトトギスと言えば、久安寺と縁のある豊臣秀吉公が「鳴かぬなら 泣かせてみせよう ホトトギス」と詠んだ鳥の一句が有名ですが、この花の由来も、そのホトトギスからきているんですって。
ホトトギスの胸、おなかの辺りの模様が「まだら(斑点)」のように見えるのですが、ホトトギスの花も同じような模様をしているので、そこから付けられた名前だとか。
花言葉は「永遠にあなたのもの。 秘めた意思」。8月から11月まで楽しめる花なので、ぜひ、そんなロマンチックな心を持つ花に会いに来てみてくださいね。2020年10月15日
七五三詣り
「花少なし季節」、冬が近づいていくほど段々と花の数も少なくなっていきますが、まだまたアベリアだったりキンモクセイだったり、10月の半ばになっても、久安寺を明るく照らしてくる花たちがいます。
アベリアは薄いピンク色をしていて、キンモクセイは黄色く小さな花を咲かせます。どちらも可愛い花ですが、アベリアは癒し系とでもいうのでしょうか、「ずっと見ていられるな」と、そんなふうに思わせてくれますね。キンモクセイは、どことなくスズランとも似ているような?
肌寒い季節になると、つい気持ちまで下がってしまうこともありますが、そんなときに明るい色が目に入るだけで、一瞬で心に明かりが差すような気がします。なので、花のエネルギーってすごいなと思いますし、感謝です。
さて、ちょうど半ばには月例行事の文化財公開日がありましたが、ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。行事に参加してくださった方々からは、よく「腰掛石はどこにありますか?」とおたずねされることも多いのですが、豊臣秀吉公がおすわりになったと伝わるその場所は「鐘つき堂」のとなりにございます。
ぜひ、おすわりになってみてくださいね。
また、久安寺では、お子さまの健やかな成長を本尊千手観音さまに祈願する「七五三詣り」の申し込みを受け付けておりました。千歳飴・御守・絵馬を授与していますので、ご希望日時がありましたら気軽にお問い合わせください(奉納料は5,000円です)。2020年10月 2日
具足池前に咲くヤマハギ
夏から秋にかけて咲き、秋の七草の一つとして知られるヤマハギを眺めながら「9月も、もう終わりか」、なんてそんなことを思いながら訪れた10月のはじまり。
久安寺の具足池前に咲くヤマハギですが、その花言葉は「思案」。今年も大分終わりに近づいてきたからか、ヤマハギに誘われて、何だか物思いにふけってしまったのでしょうか。
また、久安寺の裏庭には、今から20年前ぐらいでしょうか、先代が植えたバナナの木があるのですが、それを眺めていると「風格」という言葉を持つだけのことがあり、大きな葉っぱを立派につけている姿からは、頼もしさや逞しさを感じるばかりでした。
ちなみに、バナナの木は、たくさんの黄色い実を房でつけることから縁起がいいと言われたりもしますよ。
さて、10月の初旬には真言禅の会、写経の会、写仏の会と3つの月例行事がありました。
ご参加いただいた皆さん、どうもありがとうございました。8日に行った真言禅の会では定例のもののほか、ご予約をいただいたグループでの会もあり、お久しぶりの面々とのうれしい時間も過ごさせていただきましたね。
定例の日は予約不要ですが、修行体験などのグループでの予約は2人以上から随時受け付けているので、ぜひ気軽にお問い合わせください。ご都合の良い日時で検討させていただきます。2020年10月 1日
10月の予定
ヤマハギが少々咲いています。
明日で9月も終わりですもんね、もう。
10月の月例行事
4日 真言禅の会
8日 写経の会
10日 写仏の会
15日 文化財公開
28日 不動護摩祈祷2020年9月25日
家族の一員だったね。ありがとう
9月下旬、21日は弘法大師空海おだいしさまの報恩日として、当山の御影堂にて、お大師さまにご法楽をあげました。また同日には彼岸御影供、翌日には彼岸法要もおこないました。縁日とは、仏さまとの縁がある日。法楽とは、仏さまの修行の話や悟りをもって楽しむことです。おしゃかさまの涅槃物の前で、ブッダの紙芝居を披露したのですが、楽しんでいただけたでしょうか?
また、どのときも顔触れが異なり、多くの方々にご参拝いただいたようでした。感謝です。
さて、そのまた翌日は愛犬供養がございました。当山では愛犬納骨塔にて、お盆と春と秋の彼岸を合わせた年3回、塔婆供養をさせていただいております。
「家族の一員だったね。ありがとう」。そんな皆さんのお声とともに。
28日には不動明王の縁日でしたが、その頃からやっと、秋晴れの中にヒガンバナの姿が少しずつ映えてきましたね。月例の不動護摩祈祷として、皆さんが「護摩木」に記したお願い事がきちんと届くようにと、念を込めさせていただきました。
きっと、境内に咲く「幸せの再来」の言霊をもつスイフヨウや、「情熱」の言霊を持つヒガンバナからのエネルギーも上乗せをされているはずです。2020年9月21日
実はレアなヒガンバナ
9月の半ばは、お彼岸に当たるときでした。お彼岸というと、春と秋に7日間ずつありますが、その期間は、私たちが暮らす此岸(しがん)と、仏さまや先祖の皆さまが暮らす彼岸(ひがん)が近くなると言われています。なので、そのときに供養をすることで、思いや願いがきちんと届くのだと考えられているんです。
秋の彼岸にはヒガンバナが咲く頃なのですが、今年は開花が遅めでしたね。
以前は、ヒガンバナは「お墓に咲いている。少し不気味な花」というイメージを持たられていることもあったのかなと思いますが、最近では「神秘的な花。うつくしい花」として、写真に収めたり、咲くのを楽しみに待っている人が多いように感じます。「咲いていますか?」というお問い合わせもいただくほどですから。
そもそも、ヒガンバナがお墓の近くに咲くのには、土を荒らす生きものたちにとって天敵のヒガンバナが、お墓を守ってくれるという由来があります。なので、怖い花というよりは「護り花(マモリバナ)」というのか、守護の花のように感じたり。
また、ヒガンバナというと一般的には赤いものが多いですが、久安寺には白い品種のほうが多く咲くでしょうか?白は赤よりも繁殖力が弱めとのことで、実はレアな存在だったりもするそうです。2020年9月14日
カヤの実が...
9月半ばのある日のこと、久安寺の本堂前にて、なぜかポツンとカヤの実が一つ置かれているという出来事がありました。
久安寺には豊臣秀吉公お手植えの榧(カヤ)の木があるけれども、場所は少し離れているわけで。気になり、謎を追いかけてみると、ちょうどお地蔵様上に当たるカヤの木までたどり着く。そして、辺りには実が多々落ちている。地面に広がる実は割れ、全て空っぽだ。
ということは...きっとカヤの実を好きな鳥たちが、巣に持って帰る途中にでも落っことしたに違いない!なんて、そんなちょっとばかりの秋の推理をしてみたものでした。
9月上旬から中旬にかけては、月例行事の真言禅の会、写経の会、写仏の会、そして文化財公開がありましたね。まだコロナが終息していない中ではありますが、そんな中でも参加してくださる皆さんに感謝です。
その中の一つ、真言禅の会では、朝8時から御影堂にて修め、本坊で食事作法などもいたします。予約不要なので、まだいらっしゃったことがない方は、ぜひ気軽にご参加ください。またコロナ対策の一つとして、通常なら水を貯めている手水場を空にしていますが、PUSHボタンを押せば水がちゃんと出るので、そちらをお使いくださいね。2020年9月 4日
かわいいカエル発見^^
今年は、夏の暑さよりも残暑のほうが厳しく感じ、まるで夏の本番が来たかのような9月のはじまりでした。そんな訪れたばかりの秋空にサルスベリ(百日紅)が映えていたのが印象に残っています。
また、秋と言えば、山にいる動物たちが冬眠に向けてだったり、食べものを求めて人里近くに姿を現したりもしますよね。動物というと、キツネが久安寺の境内にふいに姿を見せることがありますが、そんなキツネさんと、夜に境内の「かやの木」横で3ヶ月ぶりに遭遇しました。夜の涼しい時間帯を狙って秋の収穫に来られていたのでしょうか?
ただ、久しぶりに見かけた姿がずいぶんと痩せていたのが...ちょっと心配でもありました。
同じく生きものつながりとして、数日後には、こんな光景とも出くわしました。
なんと一つの墓石に目をやると、墓石文字の中でカエルが休んでいるという、かわいいところを発見。
またこの光景、実は、ただかわいいだけでなく、カエルが先祖代々のお墓にいると「縁起が良い」とも言われているんです。なので、そんな幸運を皆さんが見つけたときには「帰る。返る。変える」といった自分に合った何かしらの「カエル」に由来するものが、ご先祖さまからのプレゼントとして舞い込んでくるかもしれませんよ?2020年8月29日
9月の予定
昨日28日、不動明王の御前にて月例の不動護摩祈祷を修し、皆様の祈願をいたしました。
暑さいつまで!?
月例行事
9月6日8時~9時 真言禅の会
9月8日14時~15時 写経の会
9月10日14時~15時半 写仏の会
9月15日14時~15時 文化財公開の日
9月28日14時~15時 不動護摩祈祷の日2020年8月26日
久安寺第63世大僧正禎相大和尚の100カ日忌
8月はひと月をかけて、お盆の行事が様々ありましたね。
23日の地蔵盆のおまいりは20時からという遅い時間帯でしたが、ご参集頂き本当にありがとうございました。その翌日はお地蔵さんの縁日があり、町内の方々と地蔵供・町内5ケ所、不死王閣の鮎供養に行脚してまいりました。今年の夏は、子どもたちの夏休みが短縮だからでしょうか?お子さんの参加は0人でしたね。ただでさえ毎年の暑さが増しているのに、残暑の真っただ中でもう学校が始まっているのだなと思うと、子どもたちに「頑張ってるね。えらいね」とエールをかけてあげたくなりました。
そして、28日には不動明王の御前にて月例の不動護摩祈祷を修しました。祈願が込められた護摩木を火にくべると、そこには不動明王が現れ、厄を清め、願いを成就させてくれると言われています。不動明王のご加護がありますように。
また、26日には久安寺第63世大僧正禎相大和尚の100カ日忌を修めとして、先師尊霊の墓地にて石碑の開眼をいたしました。皆様、生前中はたいへんお世話になりました。心より感謝を申し上げます。2020年8月16日
常福寺に施餓鬼会へ
8月半ばは施餓鬼会などへの出仕がありました。まず16日には池田市神田の常福寺に施餓鬼会へ。その翌日には綾羽町の髙法寺に。そして18日が久安寺にて毎年恒例の施餓鬼会でした。例年の5割ほどの方々に参列いただいたでしょうか。
コロナのこともあり、ほかのお寺さんも毎年とは違う形態で施餓鬼会を修められていましたね。久安寺でも薬師堂の席の間隔をあけて設営していました。その中で、冷房が故障してしまったのが...本当に情けなかったです。朝までは絶好調だったのに、本番前になったらトラブル発生で涙。それに加えて、今年はお接待のソーメンも振る舞えず残念でした。猛暑にも関わらず、ご参列頂いた皆さんに感謝です。
また、その頃を境についにハスが見納めになりました。50日間で50輪くらい咲いてくれたでしょうか。朱雀池に生えるハスからは、いつもエネルギーをもらっていました。今年も最後まで美しく咲いてくれて、ありがとう。
参道には、朝の光に照らされて凛と咲く白いテッポウユリ。御影堂下の池には、ハスよりも長命で5月から咲いているエネルギッシュなオオカナダモ。小ぶりで白い花がかわいく、久安寺の密かな人気者です。10月ころまで楽しめますよ。まだまだ色んな花が元気を溜めて、皆さんをお待ちしています。2020年8月10日
暑さが厳しいお盆時期
中旬にかけては御自宅棚経、七日盆・墓前回向、盆塔婆回向などがありました。やっぱり8月になると日に日に気温が増しましたね。そんな中で、9日におこなった仏塔と三十三所堂での盆塔婆回向...冷房のない中でとなってしまい本当にごめんなさい。暑かったですよね。ご参列いただいた皆さん、ありがとうございました。
さて、そんな暑さが厳しいお盆時期のこと。
一般的に迎え盆と言われるのは13日ですが、その前日だったでしょうか。三界萬霊碑・六地蔵の花の前に、アゲハチョウが飛んできてピタッととまっていたんです。お盆には、ご先祖様がナスやキュウリといった乗りものであの世からこの世に渡ってくると言いますが、久安寺は花の寺ですから、ご先祖様たちがチョウに乗って戻られたのかな?なんて、そんなふうに思えてしまいました。
その頃はちょうど百日紅(サルスベリ)が本堂の向こうに見えていたり、ハスの花も日によって数輪ずつ咲いていたり。ハスは1輪目が開花してから40日も経ちましたが、お盆時期まで少しずつ、長く楽しめる花です。ご先祖様にも久安寺の花に癒されていただけていたら、うれしいですね。2020年8月 5日
8月の予定
お盆が近づいています。
本日、最高に暑いようですね。
8月の予定
1日~15日 御自宅棚経
7日6時 七日盆 墓前回向予約制~13日
9日11時 盆塔婆回向 仏塔
9日13時 盆塔婆回向 三十三所堂
18日14時 施餓鬼会 薬師堂
23日20時 地蔵盆 地蔵堂
28日14時 護摩祈祷の日2020年8月 1日
新しい御朱印帳
皆さん、新しい御朱印帳はもうゲットされましたか?
8月の初旬にハスと3パターンのアジサイを合わせた4種類の御朱印帳をリニューアルしました。どれもこれもスタイリッシュなデザインです。まだの方は是非ご覧になってみてくださいね。
ハスというと久安寺の朱雀池にて咲きますが、蕾の状態を未敷蓮華、花がひらき始めた姿を初割蓮華といい、合掌をするときの手の形と重ねられていたりもするんですよ。満開に開くハスの姿は開敷蓮華といいます。
また、ハスは3回開閉をした翌日に散るという4日間の寿命を持つ花です。2日間はしっかりと開閉し、3日目は閉じが弱く、4日目に花びらがハラハラと水面に落ちていきます。よく春に桜の花びらが散るときに水面をさくら色に染めることがありますが、鮮やかな色のまま散るハスからも同じような美しさを感じますね。
そして、弘法大師の『般若心経秘鍵』には「蓮(はちす)を観じて自浄(じじょう)を知り 菓(このみ)を見て心徳を覚る」という、こんな言葉もあります。
泥水からきれいな花を咲かせるハス。散り際は、まるで仏さまが悟りを開いて台座を現すかのよう。その一連からは、私たちが生きていく上で「心を汚さない限り、あなたの人生も、このハスのようになれる」と教えられているように感じるものですね。2020年7月28日
花言葉に触れる...
7月も終わりに近づくと、よりハスの花が目立ってきました。
花びらの真ん中には黄色い部分があるのですが、そこがハチの巣と似ていることから、昔は「ハス」を「ハチス」と呼んでいたそうです。
弘法大師の『般若心経秘鍵』にも、「蓮(はちす)を観じて自浄(じじょう)を知り 菓(このみ)を見て心徳を覚る」というものが残されています。
前にも少し触れましたが、ハスの生き方と人の生き方を照らし合わせて、悟りを得ている言葉ですね。ハスが泥の中から美しく育つことを、人と置き換えれば「泥→煩悩(欲望)」となり、私たちも泥に負けずにきれいに咲けるということを教えてくれています。
ちなみに花言葉は「きよらかな心」ですよ。
同じ時期に咲くオニユリは、種を作らず養分のかたまりのムカゴで繁殖をする性質がある賢さから「賢者」。そして、ウバユリは白く存在感のある姿から「威厳」というものが付けられてはいるんですが、開花の時には葉が落ちていることから(葉/歯)がないということで...姥百合なんですって。
参拝のついでに、そういったそれぞれの花言葉に触れてみるのもおすすめです。
また、久安寺は花の寺のほか4つの霊場の札所でもあります。4種の御朱印をされた方には、幸せの三本松の葉を用いた「三鈷の松 御守」というのもプレゼントしていますので、しあわせ集めもお待ちしています。2020年7月20日
「榧(かや)の木」の下にたくさんの実
7月の半ばのこと、久安寺に生える老木の「榧(かや)の木」の下には、たくさんの実が落下していました。カヤの木は、将棋盤を作るのに使われたりもするそうですね。カヤの実はオリーブ色をしていて、形はどんぐりと似ているでしょうか。
また当山のカヤの木というのは、豊臣秀吉公と縁があったりもするのです。
かつての安土桃山時代、とある秋の日に秀吉公が久安寺を参拝されました。三光神を祀り、月見の茶会を催し、秀吉公はそこから東に見える山並の景色を「なんと美しいことか」と讃えられて、その記念にカヤを手植えされたのだと伝わっています。
樹齢400歳にもなりますが、毎年きれいに実を生らしてくれるカヤです。
いつの時代も、想像を遥かに超えるような災害だったり、病だったりというものがあったものと思います。そんな時を経ながらも、枯れることのないカヤの木からは、逞しさを思い知らされますね。
7月後半の行事は、国重文・市重文をお披露目する文化財公開日、尼僧との時間、不動護摩祈祷などがありました。その中で皆さんと色々なお話しができ、楽しい時間を一緒に過ごせたことに感謝です。2020年7月13日
境内にたくさんのきのこが出没
皆さんから花の寺として知られている久安寺ですが、もしかすると7月上旬は一風変わっていたかもしれません。
なぜなら...境内にたくさんのきのこが出没していたんです。ざっと見て10種類ぐらいはあったので、まるで「きのこの寺」になったかのようでした。その中には、去年もいらしたオニフスベの姿も。
オニフスベは白くて丸い形をしているので、遠巻きからは「ゴルフボールが転がっているのか?」というふうにも見えたりするそうですよ。
当山のオニフスベは、まん丸いというよりは歪な形をしていたので、未確認生物が住み着いているかのようでしたが。
大きさは13センチ。大きいサイズだと50センチを超えることもあるんですって。
そして、朱雀池には日ごとに大きく伸びるハスの茎。
池面が大きな葉で覆われ、その間から空に向かって真っすぐ伸びる茎、その上に桃色の蕾があります。蕾のままでも十分神秘的なのですが、ふわりと花びらが開いたときには、より一層きよらかな気持ちになりますね。
ハスというのは1億年以上も前から生き続けているんですよね。
ということは恐竜たちの生きていた時代とも重なるわけで、「恐竜も、ハスの花を美しいと思って眺めていたのだろうか」。朱雀池を見ながら、そんな感慨深さまで味わってしまいました。2020年7月 6日
蕾を見せ始めたハスの姿
夏と言えばハスの季節ですね。今年のハスは、先月の下旬に1輪目が咲き、7月に入ると、また少しずつ新たな蕾の姿が見えてきました。
またハスと言えば、仏さまの台座によく描かれています。それというのは、ハスが「茶色い泥水の中に根を張り、その上に鮮やかな花を咲かせる」といった環境が、お釈迦さまが苦行を行った後に悟りを開かれるまでの一連と重なること、そして生命の在り方を象徴しているかのように見えるからだとも言われています。
人というのはそれぞれ生きる環境が違いますが、一見きれいに見えるからといって大きな花を咲かせるとも限りません。逆に、今が少しだけ暗く見えてしまっているとしても、その先には美しい景色が広がっていることも大いにあるわけです。
そう考えると、もしかすると私たち一人ひとりが心の中にハスの種を持っていて、それを咲かすのか枯らしてしまうのかというのを、ゆだねられているかのような...。
毎日、リレーのバトンを渡すかのように蕾を見せ始めたハスの姿からは、そんなことを感じたものでした。
7月前半は、真言禅の会・写経の会・写仏の会、そして毎週水曜日に行っている尼僧との時間といった体験の場が多くありました。ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。2020年7月 1日
7月予定
今年はハスは6月28日に最初の1輪が咲いたよう。現在3輪。
次々、リレーのようにお盆過ぎまで、咲くでしょう。
月例行事
7月5日8時~9時 真言禅の会
7月8日14時~15時 写経の会
7月10日14時~15時半 写仏の会
7月15日14時~15時 文化財公開の日
7月28日14時~15時 不動護摩の日2020年6月27日
SNSパネル
仏塔(舎利殿涅槃堂)内、撮影可能です。おしゃかさまの6.4mの涅槃像にも実際に触れておまいりしてみてください。
instagramとFacebookの両面のSNSパネルあります。おしゃかさまと一緒に参拝記念写真どうでしょう!?
あじさいうかべは今月末まで。2020年6月26日
ハート型に咲くアジサイ
下旬になると、ますます色とりどりのアジサイに境内が覆われた久安寺です。
また、ハート型に咲くアジサイというのは、どうやら一輪だけではなかったようで、ちらほらと姿を見せてくれていました。参拝に来ていただいた皆さんに喜んでいただけたようで良かったです。そして、頂きものの「ダンスパーティ」という品種のガクアジサイも並べていたのですが、ご覧いただけましたか?
楽し気な由来には、輪をつくってダンスをしているように見えたり、パーティドレスのひらひらとした裾のように見えたりと、様々あるとか。
梅雨らしく雨に潤いながらも生き生きと咲くアジサイを見て、リフレッシュできたり、ほっこりとした気持ちになれたりと、癒しのひとときを過ごしてもらえたのなら嬉しいです。
今年の「あじさいうかべ」は6月18日~6月30日までを区切りとさせていただきましたが、予想以上に多くの方々に来ていただきました。28日の月例不動護摩祈祷やご参拝いただいた皆さま本当にありがとうございました。
そして、アジサイを待ちわびていただきながらも混雑で参拝できなかった方々、渋滞によってご迷惑をおかけした近隣の方々、大変申し訳ございませんでした。2020年6月18日
あじさいうかべ、始めました。
今は少し。
2週間くらいは替えながら浮かべる予定です。
境内北の奥の方の充分に咲ききったアジサイ。境内で場所によって咲き具合はちがうものですね。
境内にアジサイ1000株ございます。奥深いですよ。
6月28日14時〜15時 月例 不動護摩祈祷の日2020年6月10日
予約制で体験再開
先月までは、コロナの影響で中止にしていた月例行事の真言禅の会や写経・写仏の会でしたが、6月上旬から、そのほかの体験も併せて予約制で再開をはじめました。
早速、交通安全祈祷や新車の加持をさせていただきましたが、ご参加いただいた皆さまには感謝です。
また、その頃は、楼門の北の溝あたりにハナショウブ、地蔵堂前の沙羅の木には多くの蕾ができていました。沙羅は、春に咲く椿の花と散り方がよく似ているので夏椿(ナツツバキ)とも呼ばれています。
沙羅といえば、お釈迦さまが入滅をされたときに傍にあったのが沙羅双樹であり、入滅した途端に花が真っ白になってお釈迦さまに降り注いだとも言われています。沙羅双樹は日本では自生していませんが、夏椿の「朝に咲いては夕に散り、翌朝になるとまた蕾を見せる」といった「生まれ変わり(生命)」を感じさせる姿が仏教と重なることから、昔から日本にとっての沙羅として親しまれているんです。
そして、今年も当山の池の上に、モリアオガエル(森青蛙)の卵塊(らんかい)が産み付けているのを見つけました。雌が泡の中に産卵したところに雄が集まり、受精を済ませてから約10日後に孵化をする。そして、オタマジャクシの子が雨を待ち、泡とともに池に落下していく。そんな大阪府の準絶滅危惧種の成長をそっと見守っていました。2020年6月 5日
6月は紫陽花シーズン
6月初旬の久安寺は、山法師(ヤマボウシ)の花が例年より綺麗に咲いたころでした。
ヤマボウシは、球状の蕾の集合体が中心にあり、それが白い総苞片(そうほうへん)によって包まれているのですが、その姿は「まるで比叡山延暦寺の山法師(僧侶)が被っていた頭巾のようではないか!」なんて由来から名前がつけられたとか。
でも、4枚重なっている姿からは、何だか手裏剣っぽさを強く感じたのは...気のせいでしょうか?
また、虚空園の山側には真っ赤なブラシノキが真っ盛りでした。その名のとおり、本当にブラシのような見た目をしているんです。しかし、視点を変えると、燃えあがった恋の炎からパチパチと火が飛んで、やがて消えていく姿といったものにも見えるとか。そんなイメージから「儚い恋」なんて花言葉もついていますよ。
また、6月は紫陽花シーズンですから、具足池のオオカナダモを引き上げたり太師像岩の草取りをしたり、着々と準備に入っていました。当山の開花は総じて遅めで、カシワバアジサイのみが咲き始めていたのですが、もしかすると、とある日の夕方に仏塔前で遭遇したキツネは、フライングで紫陽花に会いに来ていたのかも?なんてことを後から思いました。2020年6月 1日
6月予定
山法師、例年より綺麗です。1本。
6月ですね。丸い具足池、オオカナダモ引き上げることとします。
ヤマボウシ山法師
KousaDogwood
ミズキ目ミズキ科ミズキ属
開花時期6月~7月
原産地 日本中国朝鮮半島
花言葉 友情
6月7日日曜日8時~9時 真言禅の会
6月8日14時~15時 写経の会2020年5月28日
月例不動護摩祈祷
5月下旬の久安寺は「オガタマノキ・カルミア・シャクヤク・スイレン・ヤマボウシ」といった花々が見頃を迎えていました。
シャクヤクの花には「はにかみ」という言葉があります。
ことわざに「立てば芍薬(シャクヤク) 座れば牡丹(ボタン) 歩くすがたは百合の花」というものがありますが、シャクヤクの茎がすらりと真っすぐ伸びているところから、女性の姿勢の美しさに例えられたりもします。花の姿からも、小さく開いているときは、はにかんでいるかのようで、満開に開いているときには笑顔をイメージさせるような、可憐な雰囲気を感じるものでした。
そして、カルミアの花には「優美な女性」という言葉があります。
閉じているときには、まるで甘いお菓子がなっているかのようにも見えて、開いているときには、まるで日傘が開かれているかのような姿をしている。色は、白や桃色や梅色といったところでしょうか。一度見ると忘れられないような特徴的な花ですよ。
また、28日には月例不動護摩祈祷を修し、不動明王の御前にて皆さんのお願い事の祈願をいたしました。当たり前の日常、穏やかなときを待ちわびるばかりです。2020年5月15日
草抜き奉仕
5月10日には、年に一度の「草抜き奉仕」がありました。小雨という空模様にもかかわらず、20名もの方々に集まっていただき、本当にありがとうございました。
また、久安寺の本堂の屋根瓦の修復工事や仏塔の補修工事が終了しましたが、ご協力いただいた皆さまにも感謝、感謝です。
草抜き奉仕の翌日からは、晴れやかな天気が続き、ちょうどシランやキショウブが見頃でしたが、特にキショウブの印象が心に残っています。
不動明王像の前に咲き広がっているのですが、太陽の光をたくさん浴びているキショウブというのが、一段と黄色が映えて美しくて。キショウブの花言葉、幸福をあらわしているかのようでした。
また、不動明王は一見するとちょっと怒ったような表情をしているので、怖い存在に思われるかもしれませんが、実は、力強くも優しい心を持たれているお方ですよ。私たちの心が間違った道に外れてしましそうになったときに、怒ってでも力づくでも、元の道に引きずり戻そうとしてくれる。そんな心が表情にあらわれて、あのような険しいお顔をされています。2020年5月11日
薬師如来縁日
雨風や黄砂に吹かれても、花は変わらずに咲く。
少し前の、4月下旬ごろだったでしょうか。薬師堂前に咲くハナミズキを見上げたときに、ふとそんなことを思いました。ハナミズキは、薄紅色が美しく、まるで手を大きく広げて、空からの光を受けとめるかのように開く花の咲き方も印象的です。花言葉は返礼や「私の思いをどうぞ、受けとってください」というもの。そんなハナミズキを見ていると、逞しさだけでなく、私たちに光を分け与えてくれるような優しさも感じるものでした。
また、5月のゴールデンウィーク前後には、純白のオオデマリ、むらさきのグラデーションが目を惹くジャーマンアイリス、真っ赤な西洋シャクナゲという、エレガントさを感じる花が揃っていました。西洋シャクナゲは芳泉庭に咲くのですが、その近くにはお釈迦さまが御年35歳で悟りを得た、に続くように菩提樹もあります。
そして、8日は薬師如来縁日ということで、薬師堂にて薬師法を修し、皆さんの病気平癒やコロナ収束への思いを祈願させていただきました。
「病なきときはすなわち薬なし 障りあるときはすなわち教あり
妙薬は病を悲んで興り 仏法は障を愍んで顕わる」
弘法大師 空海『秘蔵宝鑰 第四』2020年5月 4日
「ボタン・イチハツ・シャガ」が見頃
5月初旬の久安寺は、先月から引きつづき「ボタン・イチハツ・シャガ」といった花々が見頃のときでした。その中のイチハツには「付き合い上手」という花言葉があります。4月や5月というのは、本来、入学や入社などの新しい生活が始まるときです。そういったときにこそイチハツの花が「大丈夫。きっと上手く付き合えるよ」と背中を押す出番なのですが...。来年は、今年の分もたくさんのエールが、皆さんのもとまで行き渡りますように。
また、その頃にはアオサギの姿をよく見かけていました。アオサギといえば、天からの使いとも呼ばれ、縁起のいい象徴のひとつ。そんなアオサギが、毎日久安寺に来て何をしているのかな?と思えば、なんと観音さまに会いに来ていたんですね。
観音さまは、慈悲の心で苦しみや病気や厄から人々を救ってくださると言われていますので、アオサギと一緒に、コロナの収束や皆さんの祈願を、一つも取りこぼすことのないように...なんて、安寧にまつわる話をしていたのではないでしょうか。2020年5月 2日
5月中の堂内月例行事の開催中止
コロナウイルス感染症の状況を受け、5月中の堂内での月例の行事の開催中止を決定いたしましたので、お知らせします。
<5月 月例行事中止>
真言禅の会・写経の会・写仏の会・文化財公開
会館としても使用している薬師堂が建てられて32年、初めてクロスを張り替えました。2020年4月27日
元気づけようと頑張るボタン
4月下旬、先月の今ごろはちょうどハクモクレンの時期でしたが、今度はシモクレンの出番となり、薬師堂の北西と虚空園に咲きましたよ。モクレンの花は、その形が仏さまの台座となっている蓮(ハス)と似ているといわれますが...木を見上げると、やっぱり似ていますね。
白い木蓮には「慈悲:苦を取り払って楽をもたらすように心を向けてくれること」、紫の木蓮には「恩恵:幸福(恵み)がもたらせられる」という言葉があります。
夏になれば池に蓮が咲きますが、まるで他の季節にも仏さまが姿を変えて、近くまで見守りにきてくださっているかのように思えてありがたいです。
また、虚空園には白いボタン。三十三所堂回廊付近には山吹色のヤエヤマブキ。参道には青紫色のイチハツも咲きました。そのなかでも、ボタンは何だかいつもより開花が早いような...と思ったりもしたのですが、気のせいでしょうか?
世の中では未だウイルスが流行っていますが、花は変わらず咲いてくれています。色とりどりの花々が目に入ってくると、表情も明るくなります。
もしかすると、ボタンは皆さまを少しでも元気づけようと頑張って早くに咲いてくれたのかもしれませんね。そう思うと、とても嬉しいものです。2020年4月17日
雨上がりの桃色千重咲きツバキの美しさ
4月中旬の久安寺、月例行事の文化財公開日を無事に終えました。本堂から回廊のほうへと進み、三十三所堂より阿弥陀堂へと向かうことができます。中に入ると、当山の開祖・行基菩薩さまが微笑んでいる木造が祀られています。仏塔へ向かう参道にも行基菩薩さまの像が笑顔を見せてくれているのですが、その周りには可愛いわらべたちもいますよ。
新型コロナウイルス感染症のさなかですので、自粛が終わった際にぜひ皆さまに見にきていただければと思います。
また、この週は雨に当たったのですが、そのおかげで雨上がりの桃色千重咲きツバキの美しさを見ることができました。そのなかには2つのツバキが背中合わせに重なっている姿もあり、まるで日本古来の楽器にある鼓(つづみ)のようでしたよ。
そして近況ですが、一昨年の大阪北部地震によって落下してしまった屋根瓦の修復工事も進めています。今の本堂が建立されてから40年が経ちました。この変わり目に、皆さまの願いごとを瓦に墨書をさせていただき、祈願をしておりました。
ご参拝、そして祈願を受けていただいた皆さま、本当にありがとうございました。2020年4月 7日
おしゃかさまの誕生を祝う"花まつり"
4月の2週目となっても、新型コロナウイルス感染症の影響は冷めやらず、堂内で行う「8日・写経の会」と「10日・写仏の会」は中止とさせていただきました。
そんな中ではありますが、8日の「花まつり」は、ガラス戸をずっと開放する形にするなど万全の準備を取った上での開催となりました。
花まつりとは、おしゃかさまの誕生を祝う日です。遡ること2500年ほど前、今のネパール王国にあたる「ルンビニー」という小さな村で、おしゃかさまは生まれたといわれています。
参拝方法は、おしゃかさまに甘茶を注ぎます。来ていただいた皆さまには、めがね菓子のおもてなしをしました。また、その頃の久安寺には、薬師堂の南側あたりに千重咲きツバキの姿。そのほか西洋シャクナゲよりも一足さきに和シャクナゲが咲き、紅花トキワマンサクも鮮やかになっていましたね。
花の咲く形はそれぞれ違うのに、色味はどれも近く。春を表すかのように、可憐な桃色ばかり。
こんな時世ではありますが、参拝に来ていただいた皆さまありがとうございました。2020年4月 5日
虚空園の枝垂れ桜
虚空園の枝垂れ桜が綺麗ですよ。
新型コロナウイルスの影響を鑑み、
4月の月例の
・写経の会
・写仏の会
は中止いたします。ご了承くださいませ。
尚、
・4月8日 終日 花まつり
仏塔にておしゃかさまに甘茶を
・4月15日 14時〜15時
文化財公開
以上はおこないます。どうぞご参拝ください。2020年4月 2日
穏やかな春色
4月の初旬は、久安寺の花々が一気に目を覚まし、穏やかな春色に包まれました。
その中でも、虚空園に咲く枝垂れ桜の姿が何ともいえない綺麗さで。朝や昼間に見ると春爛漫を感じるばかりですが、夜はまた一風違うのです。漆黒に映える枝垂れ桜の姿は、まるで夏の花火の一つにある「しだれ柳」かのよう。
しだれ柳というのは、夏の夜空にバーンと大きく咲き広がったあとに下へと垂れていく美しい花火なのですが、枝垂れ桜を見ていると同じような風流を感じるものでした。
花火を打ち上げる由来には「祈り・鎮める」という思いがあるようですが、それを新型コロナウイルス感染症が蔓延している今と、枝垂れ桜に重ねたのなら、世の中の安寧を祈ってしまうばかり。
本来なら、せっかくのお花見日和のこの時期。多くの皆さまに久安寺に来ていただき、穏やかなひととときを過ごしてもらいたかったのですが、流行り病の影響というのは甚大なもので、叶わなかったのがとても残念です。
月例行事として4月5日に予定をしていた「真言禅の会」も、情勢を鑑みて中止とさせていただきました。2020年4月 2日
4月行事の開催中止ご案内
現在発生している新型コロナウイルス感染症が拡大している状況を受け、4月中の堂内での行事の開催中止を決定いたしましたので、お知らせいたします。
急なご案内となりご迷惑をおかけしますが、ご理解をいただきますようお願い申し上げます。2020年3月30日
4月の予定
大師とツバキ。阿字庭にて。
まだまだこれから開花します。
<今後の予定>
4月5日日曜日8時 真言禅の会
4月8日水曜日11時 花まつり 勤行は11時
4月8日水曜日14時 写経の会
4月10日金曜日10時 写仏の会
4月15日水曜日14時 文化財公開2020年3月30日
久安寺に春の装い
3月の下旬ともなれば、ますます、桃色や黄色や淡い色といった春の花が広がり、久安寺に春の装いをこらしてくれていました。虚空園の山側には白木蓮(ハクモクレン)が空に向かって花を開かせていて、朝に見上げると光り輝いているようで、より一層美しい光景でした。
よく、仏さまの台座には蓮(ハス)の花が描かれますが、ハクモクレンの花びらの付き方や開き方からも、どこか蓮を連想させるようなところがあります。「高潔な心(私利私欲のなさ。立派)」という言葉を持つこの花からは、まるで木の上から菩薩さまに見守っていただいているように感じ、その凛と咲く姿からは、背中を正される気持ちにもなりますね。
また、阿字庭には椿(ツバキ)の花が姿を見せはじめました。「慎み深くも美しい」という言葉のとおり、弘法太師の像の周りに、少しずつ春の鮮やかさを添えてくれています。椿は、これからますます開花を迎える時期です。
弘法太師の後ろでは、火難防止、盗難防止のご利益のある愛宕将軍地蔵さまも見守ってくださっています。
どうか、この世の中に、ご利益が行き渡りますように。2020年3月23日
御影堂にてご法楽
3月の半ば、15日には月例行事の文化財公開日があったほか、17日から23日には春のお彼岸を迎えました。また、21日は当山・久安寺の属する真言宗の開祖・弘法大師空海さまのご入定の日にあたり、御影堂にてご法楽をあげさせていただきました。
お彼岸というのは、春は春分の日、秋は秋分の日、それぞれの前後3日間ずつを合わせた7日間を指します。また、彼岸というのは仏さまや先祖たちが住む世界、それに対して私たちが住む世界を「此岸(しがん)」と表し、年に2度訪れるこの時期は、2つの世界が近くなるとされています。
ご先祖さまの供養をするほか、菩薩さまが仏の修行として行った「六波羅蜜(ろくはらみつ)」の修行(徳目)、布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧を生活のなかで心掛ける期間でもあります。古くから、菩薩さまに少しでも倣うことによって、迷いや苦しみから抜け出ることができるものとされてきました。
このお彼岸期間、桜や梅に負けず劣らず、ミヤマツツジの花が元気に咲いてくれていたのですが、少しでも癒しやパワーを渡すこととなれたでしょうか。
お忙しい中、ご参拝いただいた皆さま、本当にありがとうございました。2020年3月13日
カワヅザクラと梅
3月上旬、久安寺の仏塔前に植えられた1本のカワヅザクラと、虚空園の入り口付近に生えている梅が花を咲かせてくれました。薄桃色のサクラと、濃い桃色の梅、春を魅せる代表的な2つが咲くだけで、心が明るくなるように感じるものです。
今月も体験の場を変わらず開かせていただきましたが、写経の会、写仏の会に参加くださった皆さま、本当にありがとうございました。
写経というのは、文字として残されているお釈迦さまの悟りを書き写して教えをいただくものであり、心で読み、自分の字で書き表すことが功徳(善い行いをすること)を積むことに繋がるといわれています。写仏というのは、仏さまの姿をなぞって描き写すもので、仏さまの絵を完成させることでも写経と同じ功徳を積めるものと考えられています。
現代のように、誰もが文字の読み書きができることではなかった時代、皆が平等に御利益をいただくことができるようにと、2つの形が存在したものだと伝わっています。
定期的に開いている会ですが、どちらも書き終えた後には皆さまの表情がすっきりとされているのが窺えますので、初めての方もリフレッシュがてら、気軽にご参加くださいね。2020年3月 6日
ゆっくり感じる久安寺の春
3月初旬、久安寺の境内が春めいてきました。ブルーベリーのような色をして、ブドウの実のように花を咲かせるムスカリ。黄金色をした山茱萸(サンシュユ)の花が、今年も可愛らしく咲いてくれました。ムスカリには、通じ合う心・明るい未来をもたらす、サンシュユには、持続という花言葉が込められています。また、サンシュユは「木全体が、早春の光を浴びて黄金色に輝く姿に見える」ということから、和名で春黄金花(ハル コガネバナ)とも呼ばれていますよ。
今年は、いつものように春をゆっくりと感じることは難しい状況でもありますが、花たちはいつもと変わらずに、春をもたらしてくれています。その姿からは、明るさや輝きが少しでも早く戻ってくるようにと願い、パワーが皆さまに届くようにと心を通わせているかのようにも感じるものです。
計り知れない自然の中で懸命に咲く花の生命。菩薩さまが行われた仏の修行。どちらも、ときに過酷な道を乗り越えながら辿りついたものとして、昔から深い繋がりがあるといわれています。
また、花は思い浮かべるだけでも癒しをもたらす力がありますから、心が疲れてしまいそうなときには、ぜひ心の目で春を感じてみてください。2020年2月28日
3月の予定
本堂の北側の庭園、虚空園です。
3月は体験日、日曜日が多いですよ↓
1日日曜日8時「瞑想と朝粥の会」
8日日曜日14時「写経の会」
10日火曜日10時「写仏の会」
15日日曜日14時「文化財公開」
どうぞお気軽にご参加、ご体験ください。2020年2月27日
関西花の寺25カ所めぐりと美食の旅
2月から3月の上旬は「今年も梅が咲き広がるときがきた」ということから、梅花(ばいか)の候ともいうのですが、当山の本堂・北側にある庭園の虚空園にも紅白の色鮮やかな梅が咲いております。梅は古くから縁起あるものとして伝わっていますね。まず「梅」の文字は、「木」と毎日の「毎」から成り立っています。そこからは、木が毎日すくすくと育つことが連想され、人に当てはめれば、豊かな毎日を送れるように守ってもらえるものと、捉えられているのです。
それにくわえて、出会いの季節の先陣をきって開花するかのような早咲きからは、良い出会いや縁などを早くにもたらす。辛いことがあっても、その悲しみを長く続かせない。そんな心の豊かさを授けるパワーがあるともいわれていますよ。なにせ、紅白の2色は昔から「めでたい物事」に用いられるものです。参拝や体験に参加された際には、ぜひ、当山に咲く梅たちからエネルギーをいただいてみてください。
そして、「関西花の寺25カ所めぐりと美食の旅」。今年も阪急交通社さんからパンフレットが出ております。「関西花の寺霊場ツアー」は全8回。久安寺には第5回の6月21日〜29日のうち、全14団体さんが企画されているようです。アジサイを池に浮かべて、皆さまをお待ちしておりますね!2020年2月15日
雪中四友
2月の月例行事として、8日に「写経の会」、10日に「写仏の会」、そして15日には「文化財公開」がありました。ご参加いただき、本当にありがとうございました。
その頃には蝋梅・白梅・赤梅のように、春よりも一足早くに咲く花、山茶花(サザンカ)の姿も本堂の周りで見られるようになりました。本堂から廻廊を通り、三十三所堂へ入れば、西国33観音霊場のおすがたをおまつりしています。歩くときには 「み仏の声を聞き 合掌の心」を観じましょう。
さて、春より前に咲く花というのに関連する言葉の中に、「雪中四友(せっちゅうの しゆう)」というのがあることはご存じでしょうか。
冬の雪降る季節に咲く花の中から4種、蝋梅・山茶花・水仙・玉梅というのがそれにあたり、普段は筆や文字をたしなむ文人たちが、趣味として画を描くときの題材にと、昔から定着している花々です。当山でも文人たちが好む景色を味わえることができますので、ぜひ風流を感じてみてください。
そして、少し前になりますが、1月28日の朝日新聞・夕刊のテレビ欄の下にトラベル日本さんが「関西花の寺二十五カ所霊場」の広告を掲載してくださっていました。久安寺は第12番となっています。ツアーに参加されますと、境内の案内や説法をさせていただくので、気軽にご参加ご参拝くださいね。2020年2月 6日
白梅と赤梅
2月上旬、久安寺には白梅(ハクバイ)や赤梅(コウバイ)が咲き始めた頃でした。
春の花が咲くのはもう少し先ですが、この時期は早咲きの花を楽しめるときです。花は、目にするだけでも心が晴れやかになるものですが、花それぞれが持つ言葉というのも感慨深く、それを知ると改めて気付かされたりすることもあります。
白梅が持つ「気品」、「忍耐」。赤梅は「忠実」。
その中の忍耐は、身に起こるつらいことを我慢するという意味もありますが、感情任せに動いたり、人に当たったりすることは自分にとって良いことをもたらさない。後の大きな後悔につなげないためにも、忍び耐える心は必要なものだと諭す解釈もできます。
赤梅の忠実は、真心をもって物事に尽くすという意味ですが、「忠」とは嘘やごまかしのない真っすぐな心のことをいいます。「実」には、きちんと備わっているという意味がある。もしかすると、花にも心を諭す力や清める力が込められているのかもしれませんね。
そして、今年も「関西花の寺25カ所花めぐり・花説法とグルメ旅2020」のパンフレットがトラベル日本さんから届きました。表紙には久安寺のアジサイ浮かべの画像を使われていて、大変ありがたいです。ツアーは日帰り全10回。久安寺は第6回の6月27日〜7月4日の期間となっていますので、お楽しみに。2020年2月 1日
夜19時から節分会
2月初旬、月例行事の「真言禅と朝粥の会」から、今月も皆さまを久安寺にお迎えしました。冬の朝8時~9時という、寒さがこたえる中での体験から始まりましたが、遠いところより来ていただいた方をはじめ、ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。体験の場は来月もありますので、またご参加ください。
そして、2月3日の節分には、夜19時から「節分会(せつぶんえ)」を行いました。
さて、節分といえば日本に昔からある風習ですが、豆まきをする目的にはいくつかの理由があることをご存じでしょうか。1つは「魔」というものを滅する目的。人を悩ませたり、悪いことを考えさせたり、煩悩を働かせたりする「魔」を豆を用いて祓い清めることがはじまり。
他には、冬の終わりから春へと季節が移り変わるときに体を壊しやすいことが「悪鬼(あっき)」の仕業じゃないかと考えられ、それを祓うために豆を用いるようになったという説などもあります。
また、節分の日の日に食べる恵方巻きには、「良い兆しをもたらす方角」に向けて静かに願うと災いが清められるという意味合いが込められているようですよ。
今年の節分会は足元の悪い中となってしまいましたが、参拝いただきありがとうございました。2020年1月31日
2月の予定
ロウバイ見頃ですよ。
そばにあるミツマタが膨らんでいました。
2月もご参拝、ご体験おまちしております。
今後の予定
2月2日日曜日8時〜9時「真言禅と朝粥の会」
2月3日月曜日19時〜「節分会」
2月8日土曜日14時〜15時「写経の会」
2月10日月曜日10時〜12時「写仏の会」2020年1月30日
1年の幕開け
暖冬といわれていますので、幾分かは寒さが和らいでいるように感じます。
しかしながら、近況報告をさせていただきますと、先日20日のこと、阪急交通社・西国49薬師霊場めぐりの団体さまが久安寺へとお出でくださいました。先達さんを中心として、皆さま熱心に薬師堂で勤行をされていかれました。
また、翌21日には御影堂にて、初大師のおつとめがございました。初大師とは弘法大師さまに今年最初の供養を行うものにございますが、1年の幕開けのときに手を合わせ、心を通わせることで、多くの功徳(くどく)をいただけるといわれております。ご参加いただきました皆さまに、この場を借りてお礼を申し上げます。
2月の行事としては、月例の「真言禅と朝粥の会」、「写経の会」、「写仏の会」にくわえて、「節分会」がございます。蝋梅(ロウバイ)の花は見頃となり、三椏(ミツマタ)の花の膨らむ姿も見え始めておりました。ミツマタには「強靭」という花言葉がございます。ご覧になった際には、「何ごとにも粘り強くなれる」といった言霊を、ぜひ受け取ってお帰りくださいませ。来月も、皆さまとのご縁を心より楽しみにお待ちしております。2020年1月20日
とんど焼き
寒風の候のこと、15日には「とんど焼き」がございました。地方によって呼びかたには違いがあるようですが、14日から15日の小正月のときに、古い御守やお札などの縁起物をお焚き上げする行いとして、昔は「左義長(さぎちょう)」とも呼ばれていたようにございます。毬(まり)を打つための長い杖を「毬杖(ぎっちょう)」といい、それを3つ立てて行っていたことから「三毬杖(さん、ぎっちょう)」と呼ばれていたのが由来ともいわれております。
新しい御守やお札をお迎えしたため、古いものは感謝を込めて火で祀り上げる。そのほか、お正月の神様としてお迎えしていた「歳徳(としとく)神さま」が、小正月になるとお帰りになられるために、見送る行いでもあります。歳徳神さまというのは、弁財天さまと同じく福や徳をもたらす神様にございますが、火で見送ることで、この1年の災いなどを祓い去ってくださると伝わっております。
また、同日には今年初となります文化財の公開、池田・常福寺の大般若経転読法要に出仕させていただきました。そして、こちらも近況としてご報告をさせていただきますが、「池田くれはロータリークラブ」の活動にて、ミャンマーにランドセルを53個寄贈させていただき、会員5名でミャンマー・ナッマウッ寺子屋へと参りました。
色とりどりのランドセルを手にした子供たちの姿がとても可愛らしく、心に焼き付いております。これからも、世界中の子供たちに笑顔が広がりますように。2020年1月13日
Winter Sweet
小寒の候、1月は真言禅と朝粥の会はお休みさせていただいておりますが、今年も8日から「写経の会」、10日には「写仏の会」を始めさせていただいておりました。どちらも薬師堂にて行っているのですが、皆さまに何かを準備していただく必要はございません。毎月の定例日であれば予約も不要にございます。定例日以外にもグループでのご予約でしたら受け付けておりますので、ご希望をされる場合には、どうぞお気軽にお問合せくださいませ。
さて、11日には「阪急交通社・西国49薬師霊場めぐりの団体さま」が久安寺へとお出でくださいました。夕刻の17時半頃だったこともあり、バスと月のコントラストがとても綺麗にございました。「月光菩薩(がっこうぼさつ)さま」を思い浮かべてしまったほどにございます。
太陽が昇っているうちは「日光菩薩さま」によって、私たちが抱えてしまう苦難の暗闇が祓われ、月が夜空を灯すころは月光菩薩さまが慈愛を向けて、苦難に繋がってしまう煩悩を祓ってくださるものといわれております。
また、慈愛といえば、花言葉として同じ意味合いをもつ蝋梅の花が咲き始め、黄色く愛らしい姿を見せておりました。「Winter Sweet」とも呼ばれるのですが、甘い香りを感じる花にございます。
春に近づくほど、ますます花々が眠りから覚めだしますゆえ、ぜひ今年も花寺(久安寺)を楽しみにお参りくださいませ。2020年1月 4日
1月予定
1月は真言禅と朝粥の会はございません。
1月8日の写経の会からです。
写経も写仏も薬師堂が会場です。
どなたでもお気軽にご参加ください、持参品無し、予約不要です。
1月8日水曜日14時〜15時「写経の会」
1月10日金曜日10時〜12時「写仏の会」
1月15日水曜日14時〜15時「文化財公開」2020年1月 1日
久安寺へ除夜の鐘
迎春の候、大晦日から令和2年へと移り行くとき、多くの皆様が久安寺へ除夜の鐘を撞きに足を運んでくださいました。仏の道では、煩悩の数は「108」あるとされ、鐘を同じ分だけ撞くことによって「人を悩ませたり、苦しめたりする煩悩」を祓い清めることができるものといわれております。
本寺へと来ることができない方のもとへも鐘の音が渡るようにと、108回を超えても、鐘を撞きに並んでくださる全ての皆さまに、ひと撞きひと撞き、ひとりでも多くの人に「清める音」が届くようにと撞いていただいておりました。
また、御守や破魔矢などを授かってくださった方々へ、先着順ではありましたが「開運ぎんなん」のお渡しをさせていただきました。ぎんなんは長寿の力が込められた縁起ものと考えられております。くわえて、ぎんなんの木というのは、水捌けが良いところを好むもの。悲しみや苦しみで「涙(水)」を増やすことがなく、健やかな毎日を過ごせるようにと、御守にしていただけましたら幸いです。
本堂にて行いました「新年勤行(ごんぎょう)会」、薬師堂にて行いました「新年祈祷」などを含め、寒いなか久安寺へとご足労いただきましたことに心より感謝を申し上げます。
本年も、多くの皆様とご縁を紡ぐことができましたら大変嬉しく思います。2020年1月 1日
初詣ガイド【1月2日・3日】
あけましておめでとうございます。
除夜の鐘、初詣ご参拝ありがとうございます。 「開運の鐘」は参拝時間内、いつでも撞くことができます。是非どうぞ。
初詣ガイド【1月2日・3日】
13時15時 新年祈祷
〜御朱印4種、福矢、御守、絵馬、おみくじ等授与